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2月23日、東電前アクション!主催で福島第一原発立地地域の一つの大熊町町民で現在会津若松で避難生活を送っている木幡ますみさんを迎えて"「原発を遠隔地に押し付ける」という暴力"と題して、学習集会を原宿の穏田区民会館にて30人の参加で開催しました。


まず、東電前アクション!の植松から開会あいさつ。

「今日の新聞で東電の独自賠償方針に対して、国-文科省が仲裁に入るという記事が出ていた。東電のやっていることは"脱法的賠償"だ。依然として被害者を踏みにじる東電に対して、引き続き東京・首都圏からも声を上げていきたい」


集会は、映像を交えながら、木幡さんのお話を聞くという形式で行いました。

(発言部分は文責当BLOG)


「福島第一原発の立地地域ということで、大熊町と双葉町はよく比較されるが、反対の声を上げていたのは大熊町だった。義父はむしろ旗を掲げて反対デモをやっていた。周囲は"地主たから出来るんだ"などと言っていたが。義父は町長選挙に出て五百票差で負けた。その後事故で転落死したが闇から闇に葬られたと思っている。」DSC_0049


「双葉は城下町で武家の意識を引きずっていて、一方大熊は部落の人や広島、沖縄の人なども入っていて自由な気風だった。町民は"原発に頼らない町づくり"をめざし森林資源の活用なども追求していた。かなりデモをやった。プルサーマル反対も猛烈な運動だった。しかし、招待旅行などで切り崩されていった。」


映像では「双葉町民は原発の誘致でバラ色の未来を描いた」として、原発建設によって当時町が活気づいていた様子を映し出す。一方、富岡町など住民の多数が反対する地区もあり、「特別配慮金」として当時の額で一億円がばらまかれて反対は住民を切り崩していった様子も描かれる。建設され稼働した原発はトラブルが続発し、双葉町でも反対運動が登場し、当時原発反対同盟の委員長でのちに推進派町長となる岩本忠夫が「核と人間は共存できない」とカメラの前で語る。


木幡さん

「推進派・東電のやり方は、まさに札束で頬を叩くものだった。原発作業員は昔から白血病死が多かった。東電の職員はその葬式に黒服でなく作業服で来る。"黙っていろ"という威圧だ。香典袋はとても厚かった。そうやって、住民や遺族を告発させないようにしていた。」


「地元の有力者の子どもで覚せい剤で捕まったことのあるような人間が、東電社員となり原発の施設で漫画を読んでいるのを見たことがある。東電は"いてくれればいい"と言っていた。一方、高専・工業校出身者は優秀でも下請けに就職していた。」


「原発で働く・働かないで、地域が破壊され、絆が切れていった。心も荒んでいった。こどもたちまで、親が東電社員と下請けで分断されていた。警官も村に入るようになったが、警官の子はあまり原発で働くことはなかった。事故が起きたら真っ先に最前線に立つことになるからだろう。住民が互いを監視・スパイするようになって、ちょっとした一言でも東電に通報してクビが飛ぶということもあった。」


「第一原発の所長だった吉田昌郎は、津波対策課長だった当時、"電源を地下から高い所に移せ"という要望に、のらりくらりごまかしていた。彼が事故後現場にずっといたのは、そのときのことがあったからだろう。吉田所長はいろいろ記録を残しているが、絶対に外に出ない。隠されている。」


「私は家政婦をやっていた。原発ができて大熊町は病気が多くなった。親子で白血病になる人も多かった。原発の煙突からの煙のせいと言われていた。私も肺を患った。住んでいた地域は肺がんが多かった。ぜん息も多かった。作業着の洗濯屋はすぐ死ぬと言われていた。」


「東電は住民に融資をして家を建てさせる。住民は"私たちは東電に逆らえない"と言っていた。しかし、事故が起きたら、東電の社員は真っ先に逃げてしまった。テレビで原子炉でロボットを動かしていたのは、下請けの労働者だ。現場の労働者はいま、どんどんガンで亡くなっている。心筋梗塞で現場で突然死する人も多い。除染労働者はマスクもしていない。教育が全然なされていない。これがいまの実態だ。」


続いて、東電前アクション!の園から「原発輸出反対運動」の提起。

「これまで福島など原発立地地域に押し付けてきた原発が、今度はさらに遠い外国に押し付けられようとしている。これは構造的暴力の輸出ではないか。今通常国会で、日本-トルコあるいは日本-ベトナムで原子力協定が承認されようとしている。安倍首相が先日インドを訪問した際には、大きな抗議行動があった。私たちの運動が"再稼働反対"一本でいいのだろうか。"地域の人々の誇りを踏みにじる"原発の構造的問題に対して、反対する必要がある。原発輸出-原子力協定に反対する運動をともに作りましょう」


質疑応答の最後に木幡さんは「自民党-推進派-東電はやり方が上手い。原発を立てるために、地域のコミュニティを破壊する。自治会長に絶大な権力を持たせて、反対したら自治会にいられなくする。そうやって反対運動を潰していった。ひどいやり方だが上手いと子どもの頃から見てきた。やはり地域の首長・町長の頭を取り替えなければならない。夫は町長選に出馬して落選したが結構票を取った。やはり地域から明快な"反原発"の声を挙げられるようにしていきたい」と締めくくり、集会を終えました。