東電前アクション! (新BLOG)

反差別・地域格差・南北格差・反軍事・エコロジー全般を意識し包摂する「反原発社会運動」として展開中!

カテゴリ: 下北半島

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10月10日、渋谷で行われた『都民のゴミをむつ市で貯蔵?中間貯蔵施設ってなんだ?』という集会に参加しました。

そこでいただいた現地で配られているというビラを「核の"中間貯蔵施設"はいらない!下北の会」代表の野坂庸子さんの承諾を得て、参考資料として紹介します。

中間貯蔵施設は東電と日本原電の出資会社によって運営され、柏崎刈羽原発が再稼働すれば、このむつ市の中間貯蔵施設に使用済み燃料が運び込まれることになります。ビラは、下北半島の「ムツオくん」が東京から来た「ミヤコさん」に下北の核施設をめぐる状況を説明するという設定で、東京・首都圏の「電気の大消費地」で生活する者を厳しく問いかける内容になっています。
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ムツオくんとミヤコさんの下北核半島問答

ムツオくん:いらっしゃい!下北にようこそ。

ミヤコさん:下北って空気がおいしいし、自然もいっぱい!さあ、大間まで連れて行ってね。

ムツオくん:大間はマグロで有名だけど、これからが心配。

ミヤコさん:どうして?

ムツオ
くん:だってプルトニウム入り燃料を燃やす原発が予定されているんだよ。温排水で水温が変わるし、汚染の心配もあるよ。

ミヤコさん:あら?たくさんお金をもらったんだから、何があっても心配ないんでしょ?

ムツオくん:海水温が変わったらマグロが来なくなるかも。風評被害もありうるよ。だいいち、放射能が漏れて汚染されたら、たくさんお金もらっても取り返しつかない。

ミヤコさん:むつ市にも核施設ができるんでしょ。市の赤字を埋めるために誘致したって東京の新聞にも出たわ。東京電力の核のゴミなんでしょ?

ムツオくん:そうだよ、むつ市民のゴミじゃないよ。むつ市長が市の将来を考えて誘致したんだ。

ミヤコさん:将来、仕事が増えて、市が豊かになるのならいいじゃないの。

ムツオくん:それはならないよ。それに自立を考えないと交付金が切れたらまた新たな危険施設を誘致しちゃう。麻薬中毒と同じだよ。

ミヤコさん:危険と引換えに入るお金に頼っているってことね。でも市民の代表の議会で決定したのならしょうがないよ。

ムツオくん:
住民投票を要求したけど否決されたんだ。市長は住民投票をやったら負けるからしないって言ったんだよ。

ミヤコさん:あら、ひどい。それはフェアじゃないわね。堂々と住民投票やればよかったのに。

ムツオくん:それに署名を集めている時に、
市長は親族企業に5000万円の融資を、西松建設から受けていたんだ。

ミヤコさん:あっ知っている。この前、朝日新聞に大きく掲載されていたわ。
融資したのは西松だけど、事前に東電が了解したみたいね?

ムツオくん:東電が西松に肩代わりさせたんだ。合計1億円の融資金のうち7000千万は回収不能なんだよ。市長はハナから住民投票を無視したわけで、民主主義を踏みにじったってこと。腹立つよ!

ミヤコさん:お金の疑惑のこと、これだけじゃないんでしょ。

ムツオくん:中間貯蔵施設の用地買収資金を西松建設が東電の代わりに払ったんだ。信じられないほどの高い値段で買ったんだよ。


ミヤコさん:ひどい話ね。東電は公益企業だから、きちんと法令順守しないとダメなはずだと思うけどね。

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ミヤコさん:ところで再処理工場って、すごく危険なんでしょ?試験が終わったって聞いたけどどうなってるの?

ムツオくん:本格操業に向かっているけど、再処理してできるプルトニウムのこととか問題は山積みだよ。絶対に動かしてはいけない超危険な核施設さ。

ミヤコさん:ふーん。でも結局は青森県民が自分たちで決めたんじゃないの?

ムツオくん:うん、そうとも言えるけど、押し付けられたことも事実だよ。それに重大なことなのに、住民がよくわからないうちに議会で決定したんだ。再処理工場も中間貯蔵施設もね。

ミヤコさん:電力会社の説明ってなかったの?

ムツオくん:あったけど、推進側の人の話ばかりで良いことしか言わない。それに地元にお金をたくさん寄付したりしたから、だんだん物を言えなくなったんだ。

ミヤコさん:お金の力に負けたわけね。でも中間貯蔵施設って原発や再処理工場より安全なんでしょ?

ムツオくん:原発で使った核燃料の燃えカス、つまり死の灰が入っている使用済み核燃料をキャスクという金属容器で貯蔵するんだよ。貯蔵だから発電したり加工したりするよりはマシだけど、その中には放射能の高い物質が入っているんだ。
キャスク3本分の中身が出たら、むつ市と下北地区の人が皆死んじゃうんだ。

ミヤコさん:そうなんだ、地震とかあったらタイヘンなんだね。

ムツオくん:そうだよ、大きなトラブルになったら、東北地方どころか東京にまで影響するよ。福島の事故を考えてごらん。

ミヤコさん:放射能はどこにでも飛んでいくこと、福島でよくわかったわ。

ムツオくん:
電気をいっぱい使っている都会の人って、危険なものを地方に押し付けて何も思わないの?福島だって東京の人達の電気を作っていたんだし、むつに貯蔵されるのも東電のゴミだよ。

ミヤコさん:
そういえば原発もゴミ捨て場もあんまり電力を使わない地方の過疎地にある。確かにおかしいわね。

ムツオくん:
利益を得る人と損害をこうむる人がはっきりわかれていることだよ。

ミヤコさん:そういえば、福島の事故では子供達だけではなく、魚も野菜も汚染されて大変だわね。

ムツオくん:放射能で海や大地が汚染されたら、農漁業で生活している人達は仕事できなくなるよ。

ミヤコさん:大丈夫。補償してくれるわ!

ムツオくん:アマイ!福島の事故で東電はちゃんと補償している?補償どころか謝罪もちゃんとしてないじゃない。

ミヤコさん:確かに・・・。事故が起きたら地元の人は健康面と経済面の両方の被害を受けるんだね。

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ムツオくん:電力会社は再稼働したがっているけど、ミヤコちゃんは原発を続けることに賛成なの?

ミヤコさん:うーん・・・・・。

ムツオくん:ウラン鉱山近くの汚染や原発で働く人の被曝、福島の被害や、核武装のことなんか考えてみて!

ミヤコさん:いろいろな人を犠牲にしているのね。被曝する労働者って下請けの人?

ムツオくん:そうだよ。福島の収束作業で働いている人達、本当に心配だ。国が責任をもって保障しないといけないよ。

ミヤコさん:誰かを犠牲にしている社会の構造が見えてきた。でも核武装って?

ムツオくん:いつでも核兵器を作れるようにしておきたいから、原発は止めたくないんだよ。9条は時代遅れとか憲法を変えようとか、本当に怖いよね。

ミヤコさん:核施設のことは地元だけじゃなくて全国みんなの問題なのね。

(強調部分は当BLOG編集)

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2月20日、京橋の電源開発(Jパワー)本店前で「大間原発、大間違い!2.20Jパワー前アクション 2nd,」を行いました。

東電前アクション!は「安倍政権との対決」を意識するものとして、1月の経産省概算要求反対アクション、再稼働のための東電再建に反対するアクションに続いて、再稼働が立ち往生している一方で建設が推し進められている大間原発に反対する必要があるという思いから、この日のアクションを企画しました。

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主催からこの行動の位置づけの説明。

「昨日19日、函館の市長らが経産省などを訪問して大間の建設を差し止めるよう政府に要望した。一方で、下北の首長たちが同じ日に大間の建設を推し進めるよう政府に要望書を出している。下北の首長の動きは残念だが、原発がなければ地域経済が成り立たない構造が作られ、その構造の上で電気を享受してきた都会の私たちが責める気にはならない。原発がなくてもやっていける地域経済をどう作るか、そういうことも考えながら下北の人々とつながっていきたい」

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マイクを回してのスピーチは、「猛毒のプルトニウムの発電で事故が起こったら誰がどうやって責任を取るのか? 原発で事故が起きたら誰も責任なんて取れないということが福島の事故で証明されたのではないか。原発がダメだと思っているのは、政府にも電源開発の中にもいると思うが誰も言い出せない。まさに日本的無責任体質そのものだ」

「電源開発は"電源を開発する"と言うなら、原発なんて古臭い発電なんかじゃなくて、水力・風力などの分野でより効率のいい発電方法を開発しろ」などのアピールがありました。

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▲下北半島出身の参加者のプラカード。
「下北をこれ以上核半島にするな」

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最後に「東電前アクション!として北朝鮮の核実験に反対する声明を出した。もちろんあらゆる核に反対する立場から今回の核実験に反対だ。しかし、日本は"潜在的核武装"として原発を推進し、この大間原発は核兵器の原料でもあるプルトニウム保有を容易にし正当化するためのものでもあり、"潜在的核武装態勢"を強化するものだ。そういう観点からも大間原発の建設に反対していこう」と訴えた。

締めのシュプレヒコールは「下北を殺すな」「函館を殺すな」「もう原発の電気はいらない」。

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【アーカイヴ2012】10.31 大間原発建設反対Jパワー前アクション報告

【告知】大間原発、大間違い!2.20Jパワー前アクション 2nd,

2.20東電前アクション/大間原発、大間違い!Jパワー前アクション 2nd, /悪魔《プルトニウム》の原発つくるな! (さよなら原発みなとBlog)



10月31日、東電前アクション!は10月に大間原発の工事の再開が強行されたことに対して、電源開発株式会社(Jパワー)本社前で抗議アクションを行いました。

当日はハロウィンだからか、Jパワーのロゴを鎌にした悪魔が「活断層の上に原発あってもいいじゃないか」「快適でスリルある生活を提供」と掲げて登場。途中でJパワー本社の読売新聞側で抗議行動を行っていた「反ACTAチーム」の方々も合流、全体で40人の参加で「大間つくるな!」の声を響かせました。

司会の園がシュプレヒコールをあげて、主催から栗原が「今日の行動の位置付け」を説明。

「政府のエネルギー戦略で"すでに建設中の原発の建設は容認する"という発表があって、電源開発は即座に"住民説明会"を行ってその翌日には工事再開を強行している。いかに既成事実を積み上げるかしかない拙速さだ。猛毒プルトニウムを使った発電所を住民をないがしろにしたまま活断層の上に立てるなど、まさに悪魔の所業だ」


「函館は市長・行政挙げてこの原発に反対を表明している。私たちは、こういう動きを応援し支持するが、函館30万人の反対に依拠して過疎地で原発を容認せざるを得なかった人々を低く見るような運動をしてはならない。大間原発の供給先は主に関東首都圏だ。なにより、その首都圏で生活する者の責任として、大間原発の建設に反対し阻止しよう。大間の燃料は東電が多額の出資をして東電出身者が社長を務める日本原燃のものが使われる。すなわち東電マネーの燃料で動かし、福島事故で原発を動かせなくなった東電に代わって首都圏に原発の電気を供給しようとしている。東電前アクション!は"東電ストーカー"だからこそ大間原発に反対する」

マイクを回すフリースピーチでは、「福島の事故が収束していないのに新しい原発の建設なんてありえない」「電源開発は水力発電に携わってきたノウハウを生かして小規模水力発電を普及させて、真に人様の役に立て」などのスピーチがありました。途中合流の「反ACTAチーム」からは「人権侵害救済法案」が反原発運動の弾圧をも狙うものだという説明がありました。「あらゆる社会運動を守るために、反原発運動を守るために、人権侵害救済法案と反対運動に注目してほしい。共に連帯しましょう」とアピール。

東電前アクション!の植松からアピール。

「先週リトアニアへの原発輸出に反対して日立製作所前で抗議行動を行ったが、この大間の原子炉も日立製が使われようとしている。また、核燃サイクルの破たんを繕うものだ。今日の抗議は日立への抗議デモあり、核燃サイクルを未だに推し進めるものたちへの抗議行動だ。下北半島をこれ以上核で踏みにじることは許されない。原発が安全だというなら東京湾に作ってみればいい。しかし、安全な原発などあり得ないことが分かっているから下北半島に作るのだ。もうどこにも原発を作らせない」

最後に「大間の工事をやめろ」シュプレヒコールをあげて、来年春の工事本格再開を絶対阻止するために何度でもこの場所に立とう、と訴えて行動を終えました。


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