東電前アクション! (新BLOG)

反差別・地域格差・南北格差・反軍事・エコロジー全般を意識し包摂する「反原発社会運動」として展開中!

カテゴリ:主張・オピニオン

今日3月11日に私たち東電前アクション!が行う行動で、安倍首相と東京電力に向けた要請文です。
ともにつきつけましょう!


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         安倍晋三首相および日本政府への要請文

                               2015年3月11日


内閣総理大臣 安倍晋三 殿

                             東電前アクション!
                             原発いらない福島の女たち・木幡ますみ

 2011年3月11日に発生した東日本大震災と福島原発事故から丸4年を迎える今日、私たちはあらためて安倍晋三首相に以下のことを申し入れる。


一、 安倍首相がオリンピックの東京誘致のプレゼンテーションの際に行ったスピーチにおける「汚染水の影響はブロックされている」発言は、現状をまったく反映されていないどころか、汚染水が漏れ続けている現状を虚偽で糊塗するものだと考える。


 この2月にほぼ一年に渡って漏れ続けていた超高濃度汚染水について、菅官房長官があらためて「ブロック」発言を繰り返していることも許し難いものだと考える。


 この「ブロック」は発言は、根拠のない「新しい安全神話」であり、この発言によって被災地住民に無理な帰還を促し、放射能被害の賠償打ち切りの根拠となり、「収束」作業に携わる現場労働者に過重な負担を強いる結果となっている。


 したがって、安倍首相はただちに「ブロック」発言を撤回して、あらためて全世界に向けて放射能を拡散し続けている事態を謝罪すること。そして、民間の有識者も含めた「委員会」で十年先を見越した被害予測マップを作成すること。


一、 福島第一原発の「収束」の現場は、労働環境の劣悪化こそが作業をさらに困難にさせていると言わざるを得ない。政府は、自らを「収束」の事業主体とし、労働環境から現場管理まで責任を持つこと。


一、 多重下請け構造を一掃して、すべての作業員を「準公務員」扱いにして、政府が賃金・労働環境・健康管理を行うこと。とりわけ、健康管理は原発事故前に従事した労働者も含めてさかのぼって調査し、補償すること。


一、 放射能が依然として漏れ、拡散し続ける現状において、福島および東日本全域の住民の健康被害への恐れは充分に根拠のあるものだと政府は考えなければならない。


 したがって、福島県民を優先的に東日本全域の希望するものの健康調査を政府として実施すること。また、調査のデータ隠ぺい・改ざんは許されるものではなく、結果を公正に発表すること。


 福島および東日本全域において「避難を希望するものの避難する権利」を政府として保障すること。このことは、避難先の衣食職住を政府として保障することにほかならない。


一、 文部省管轄の「原子力損害賠償紛争解決センター」(ADR)は、東電ではなく住民・被害者の立場に寄り添った調停を行うこと。そして、放射能が依然として拡散し続けている現状から出発した調停を行い、訴えを足げにした打ち切りなどは行うな。2012年に超党派の議員立法で成立した「原発事故子ども・被災者支援法」の趣旨の骨抜きをやめ、住民・被害者本位の支援を政府として誠実に実施すること。


一、 福島原発事故の第一の加害当事者である東京電力を解体・破たん処理し、資産を売却して被害者賠償に充てること。そして、東電管轄の電力供給事業を非営利の国有事業体とすること。


一、 福島原発事故の影響がさらに拡大している状況において、他の原発の再稼働を目論む安倍政権の姿勢は絶対に容認できない。川内、高浜、およびあらゆる原発の再稼働に向けた動きをただちにやめること。すべての核施設の閉鎖と原子力艦船の日本寄港の禁止をただちに実施すること。


 以上の項目の実施を安倍首相、および日本政府に求めるものである。


                                      以上

******************

                      申し入れ書

東京電力株式会社

取締役会長 數土文夫 殿
取締役 廣瀬直己 殿
                                                                                             2015年3月11日

                                                                             東電前アクション!
                                原発いらない福島の女たち・木幡ますみ

私たちは311原発直後から貴社の本店前で責任追及を続けてきた。
私たちは貴社が、事故後さらなる加害、「二次加害」を行っていると認識している。
私たちは二次加害を直ちにやめるよう要求する。

具体的には、以下の5点を要求する。


1;汚染水の海洋流出を隠してきたことを、周辺地域に、そして世界に謝罪すること。
汚染水の海洋流出は、周辺の水産業等への加害行為であるだけでなく、地球環境に対する加害行為である。これを隠ぺいしてきたことは世界に対する、地球に対する侮辱行為である。私たちは貴社に対し、真摯な謝罪を要求する。


2;「収束」作業員を使い捨てにする多重下請構造を直ちにやめること。
多重下請構造による責任逃れをやめ、「収束」事業主体として、全ての作業員の安全と健康に対する責任を持つことを、私たちは貴社に要求する。


3;被害者への賠償「出し渋り」、賠償の遅延をやめること。

  困窮する被害者に対して賠償を遅らせることで、早期解決を求める被害者を低額妥結に追い込む貴社の手口は、まさに二次加害と言って過言ではない。貴社はいつまで加害行為を続けるのか。直ちに賠償の遅延をやめよ。


4;被害者への賠償の「打ち切り工作」をやめること。

  先日貴社は営業賠償打ち切りの延期を決定したが、そもそも事故後5年で賠償を打ち切ろうとする態度が不誠実である。貴社は周辺地域の人々に「絶対安全」と言い続けてきた。そうやって地域の人々を騙してきたことへの責任をとことん取るべきだ。
 
5;資産を売却して賠償に充てること。

  本来、311事故への被害者賠償は、貴社の資産から支払われるべきである。その不足分を国が、つまり私たちが納めた税金から支払うとしても、それに先立って貴社が全ての資産を売却処分し賠償に充てるべきである。
ましてや、賠償用の財源を得るために柏崎刈羽原発を再稼働させたい、などと経営陣が口にするのは、破廉恥ですらある。

経営陣全員でこの申し入れを共有し、直ちに対応に着手することを求める。

◎◎
(ここまで)

【緊急声明】
3.11東電前アクションに対する右翼集団「我道会/男組メンバー」の襲撃を許さない
右翼暴力=草の根ファシズムから社会運動を守ろう


(1)

私たち東電前アクション!は先日、「福島原発事故発生から丸3年になる3.11東電前アクション」をよびかけ、被害者賠償を意図的に遅滞・ネグレクトする東電の姿勢、「収束」作業労働者の待遇のさらなる劣悪化、柏崎刈羽原発の再稼働策動などに抗議するものとして、約140人が参加して東電本店に抗議の声をぶつけました。

この私たちの抗議行動に対して、「我道会」あるいは「男組の組長」などを名乗る右翼の一団数人が暴力的な妨害・襲撃に及んできました。彼らは反対側の歩道から複数の拡声器で罵声を続け、わずか十数mしか離れていない私たちの路上アクションを音声で暴力的に妨害・破壊し、時には乱入を試みてきました。私たちは、これを許すことができません。 

彼らはツイッター上で、3月11日の昼に行われた「3.11天皇出席の震災3周年追悼式典 全国一斉黙祷反対集会・デモ」に東電前アクション!が賛同したことに対し「追悼式を妨害する国賊どもにカウンターをしかける」と予告しており、これが妨害・襲撃の意図と思われます。

しかし、上記の集会・デモは、政府による「追悼」強制への異議申し立ての表明ではあっても、個人一人ひとりの追悼の思いはおろか、政府式典に対してさえ「妨害」と言えるものではありません。

これに対し右翼集団は、先に述べたように十数mの距離から複数の拡声器を使い、私たちの東電への抗議行動を音声で妨害し乱入を図って破壊しようとするという行為に及びました。「追悼」強制反対という一つの言論表明に過ぎない事柄に対して、このような言論封殺の暴力は正当化されるものではありません。 

私たちは、草の根の暴力による社会運動破壊という一つの「ファシズム」現象としてこの出来事を受けとめています。 

(2)

とりわけ、福島第一原発の立地地域である双葉町の故郷を奪われ避難生活を続ける方へのスピーチや、現在「収束」作業に携わっている方のスピーチ中もメガホンから大音量で口汚い罵声を受け続けたことに対して、私たちは深い憤りと悲しみを覚えます。しかも司会進行の者が「これから双葉町から避難中の方がスピーチされますから、静かにしてください」と告げたにもかかわらず、です。

結局のところ彼らにとって被災者・被害者への「追悼」など実はどうでもよい口実にすぎず、立地地域の人々や「収束」作業員の実情などにも関心はなく、単に「気に入らない者の表現は暴力的につぶす」ことが真の目的なのだろうと、私たちは受けとめています。

しかし私たちのアクションに参加された方々は、右翼の妨害・破壊行為に振り回されることなく、今回のアクションの意図を理解してくださり、気持ちを込めた抗議を東電に行いました。感謝の気持ちでいっぱいです。

私たちは、今回の3.11アクションに際し、いくつもの議論と自問自答を重ねてきました。

福島浜通りで発生した事故なのに首都圏の私たちが抗議の場でいちばん前にいる「不自然さ」、それがたまたまではなく構造的問題であることについて声明を作り、賠償を遅滞・値切りし、被害者をいっそう苦しめていることへの抗議をアクションの前面にすえ、6項目の申入れ文を東電に渡し、さらに東電本店社屋を「被害者、被ばく労働者のための医療施設及び事故被害資料館」に転用せよという声明を作りました。

■東電前アクション!3.11声明
http://antitepco.ldblog.jp/archives/36873510.html

■東電への3.11申し入れ文
http://antitepco.ldblog.jp/archives/36881216.html

■声明:東電本店を明け渡し、原発事故資料館等に転用することを東電に要求する
http://antitepco.ldblog.jp/archives/36881249.html

上で紹介した声明にあるとおり、私たちは深刻な被害を受けた方を代弁することはできません。そのことを大前提に、それでも自分たちにできることを模索し自問自答しながら、今後も東電への抗議アクションを続け、同じ思いの方とつながっていきたいと思います。

(3)

なお私たちは、個々の人が「追悼」することに反対しているわけではありません。政府による「追悼の強制」に反対する、という趣旨で「追悼式典と全国一斉黙祷」に反対する集会・デモに賛同しました。

「追悼」は極めて個人的な領域であり、そこに国家が入り込み、号令をかけるという乱暴なやり方に私たちは同意できません。そもそも14時46分という時刻は地震発生の時刻であり、津波がそれぞれの地域を襲った時刻ではありません。一人ひとりの死はそれぞれ別の時刻にあり、「3.11」という日だけでもありません。政府が手前勝手に「追悼」の時刻を設定して「全国民」に向けて黙祷の号令をかけるのはあまりに粗雑なあり方だと思います。

また、本来3.11に政府が行うことは、国策である原発によって何百万人もの人生と社会を踏みにじり、1000人超と言われる原発事故関連死者を生み出したことへの「謝罪」と「償い」のはずです。政府は今もなお公式には原発事故の死者の存在を認めていませんし、その謝罪と償いをネグレクトしています。

そして政府主催の追悼式典は、そのネグレクト行為を覆い隠し、「悼んで見せることでごまかす」機能を果たしています。この構造は、政府が国内外の人々に対し戦争責任を謝罪すべき8月15日に、自国の戦没者に限定した追悼式典を主催することで「ごまかす」手口と酷似していると思います。

私たち民衆はこれまでも騙され、ごまかされ、陰では陰湿な暴力を受け続けてきました。その結果として3.11の原発事故があると思います。ですから、私たちは新たにやってくる「ごまかし」や「陰湿な暴力」の手口を見抜いていく必要があると考えます。

(4)

私たちは、右翼集団による社会運動破壊を絶対に許さないし、看過してはならないと考えます。原発立地地域から避難された方や収束作業員のスピーチをも拡声器でかき消し、それを自己正当化する右翼集団は、たとえ「脱原発」や「反レイシズム」などを標榜しようとも、社会運動の仲間ではありえないし、物理的暴力で社会運動を威圧・萎縮させる存在だと思います。

彼らの暴力的振る舞いが入り込む余地を社会運動が与えるわけにはいきません。そのための広範な声を多くの人々と作り出す必要を痛感していますし、呼びかけるものです。

3月13日
東電前アクション!
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(声明)東電本店を明け渡し、原発事故資料館等に転用することを東電に要求する


2014.3.11  東電前アクション!

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東京電力が異例の構想を事業計画に盛り込みました。

今年1月に新たに認定された総合特別事業計画において「事故の記憶と記録を残し、二度と起こさないよう社内外に伝える」ための「資料館」構想を盛り込んだのです。

環境汚染の加害企業がこのような資料館構想を公表するのは異例のことです。


しかしその内実は、福島第二原発のPRセンターを「廃炉資料館」に転用する、というものです。そういう施設を作るより前に、被害者への賠償を早急に進めるべきです。

そして、資料館を造るなら「東京首都圏のために原発を作り・こうなった」という内容の原発事故資料館をつくるべきです。


私たち東電前アクション!は「被害者にきちんと賠償しろ」等これまでの要求に加え、以下の事項を東京電力に要求します。

(1)東京・新橋の東電本店社屋を明け渡し「原発事故資料館」及び「被ばく労働者及び事故被害者のための医療施設、生存支援のための施設」に転用すること。

(2)資料館の展示/企画の構成は、被害当時者、ジャーナリスト、研究者、市民に全面的に委託すること。もちろん開設費用、維持費等は東電が負担する。

(3)取り急ぎ、資料館準備室を本店社屋内に設置し、事故被害者等が出入りできる部屋を用意すること。東電本店が24時間警察に守られ、市民を排除するあり方をやめて、その一部でも市民に開放して市民の声を聞くスペースを作るべきだ


今後も東電前アクション!は、多くの被害当時者、ジャーナリスト、研究者、市民のみなさまの意見を伺いながら、さらには東京大空襲や水俣病の被害者による資料館要求の運動などにも学びながら、福島原発事故を記憶するための議論を広く喚起したいと思います。


せっかく東電自らが「事故の記憶と記録を残し、二度と起こさないよう社内外に伝える」ことを事業計画に盛り込んだのですから、その名に値する資料館を造らせましょう、私たちの知恵と力を集めて

福島原発事故発生から3年に際して3月11日当日に東電に渡す申し入れ文です。

                申し入れ書


                                 2014年3月11日


東京電力株式会社 
取締役会長 下河邉和彦 殿 
代表執行役社長 廣瀬直己 殿


                                  東電前アクション! 
                                  antitepco1@yahoo.co.jp    


  私たちは、福島第一原発事故発生から丸3年になる今日、貴社東京電力(以下、東電)に対して、以下のように求めます。 

 一、 福島第一原発事故のすべての被害者の求めと実情に即して、速やかな賠償と生活補償を行うこと。とりわけ、賠償に関して貴社東電が「独自基準」を設定するなど、加害企業として社会的に許されるものではなく、ただちに撤回すること。 

 二、 福島第一原発の「収束」作業労働者および原発事故で汚染された地帯の除染に携わる労働者の多重下請け構造の一掃に着手すること。これらのすべての労働者を貴社東電の直接雇用とすること。 

 三、 「収束」作業における安全管理と健康管理の判断を現場労働者に委ねること。 

 四、 原発労働者の健康管理と医療補償を、事故前までさかのぼって追跡調査して徹底すること。また、現在「収束」作業に携わっている労働者の保養のための施設と期間を無償・有給で保証すること。 

 五、 これらの賠償と補償のために、東電は可能な限り自社資産を売却して充てること。役員報酬を撤廃すること。東電歴代役員の全財産を事故被害者の賠償のために返上すること。最終的には貴社を破たん処理して、東電の加害企業としての責任を全うすること。 

 六、 柏崎刈羽原発の再稼働を断念して、同原発を直ちに閉鎖し新潟から撤退すること。また、下北半島の「中間貯蔵施設」に使用済み核燃料を持ち込まないこと。あらゆる原子力事業からただちに撤退すること。 

 以上、貴社東電が加害企業としての社会的責任を全うすることを求めます。

福島原発事故発生から3年に際しての東電前アクション!の声明です。
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(声明)2014年3月11日 東電前アクション!声明


私たち「東電前アクション!」は首都圏に住む者たちが集まり、この3年間、東電本店前での抗議行動を繰り返し呼び掛け、行ってきました。

しかし、東電に言いたいことが山ほどあるのに、この場に来ることが難しい方が大勢おられることに気づくのに、時間はかかりませんでした。

たとえば福島県に住む方が東電本店で抗議するためには、多くの交通費と時間が必要です。東京から離れた地域に避難された方もおられます。日々の生活で、仕事で、健康管理で、除染作業等で、地元での活動・運動で、あるいは事故現場の収束作業に従事して、そして、心身の体調を崩されてこの場に来ることが難しい方が、大勢おられると思います。

私たちは想像します。もし、福島原発事故を起こした企業が福島県内や福島近隣の県にあったら、と。


 加害企業への抗議行動は、福島浜通りをはじめ深刻な被害を受けた人が常に前面に立ち、東京に住む私たちは、時間と交通費をかけてその現場に向かい、現場では後ろのほうに立っていることでしょう。

しかし現実には、加害企業は「東京電力」の名の通り東京にあり、ここ東京に来られない被害当時者が膨大におられ、本来、後ろに居るはずの私たちがいちばん前に立ち、責任追及を行っています。この現実に、私たちは割り切れない気持ちを抱いています。

私たちはこの現実の中に、電力植民地と消費地という構造の残酷さを強く感じます。私たちの割り切れない気持ちは、3年を経た今も消えることはありません。

私たちには、強い被害にあった方を代弁することはできません。しかし私たちは、私たちにできることを見つけて、取り組んでいきたいと思います。

それは例えば、東電に向けて「ここに来たくても来れない人が、抗議したくても来れない人が、何十万人、いや何百万人もいる!」と知らせることであり、 「賠償をネグレクトするな!被害者を根負けさせるような手口をやめろ!」「福島を踏みにじり、さらに新潟や青森を踏みにじるようなことをやめろ!」と訴えることなどです。

最後に、新たに東電に訴えたいことが、私たちにはあります。

東電本店を空け渡し、原発事故被害の資料館や医療施設等に転用することを要求します。
被害を受けた方々、ジャーナリスト、市民によって内容を構成する資料館を置き、被害を受けた方々が「語りの場」として使えるように、東電本店を空け渡すように、私たちは要求します。

※なお、東電自らが事業計画に「廃炉資料館」構想を明記しています。東電は福島第二原発のPRセンターを転用することを想定していますが、私たちは、福島第一原発の電力を作ってきた首都圏に、原発事故資料館を作るべきだと思います。

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【東電前アクション!声明】
「脱原発」は反戦・反核・反格差の闘いと切り離せません
「細川/小泉」を支持する一部の「脱原発派」活動家・文化人の動きを憂慮します

 

 2月9日投票の東京都知事選において、「脱原発都知事を実現する会」に関わる一部の「脱原発派」活動家・文化人が、小泉純一郎元首相が強く推す元首相である細川護熙候補を支持し、投票を呼びかけています。

 安倍政権への危機感は私たちも深く共有します。安倍ファシズムを止めるために、都知事選で「最悪の結果を避ける」こと、その動機自体には共感する点もあります。


 しかし、その危機感から「細川-小泉を支持する」ことが、別の種類の「最悪の結果」を呼び込む可能性はけっして小さくありません。

 
 私たちは、反戦・反核・反格差の闘いと「反原発」は切り離せない、という見解から、「細川支持運動」を強く憂慮し、関係者の再考を促したいと思います。

 

 細川候補は「脱原発」を大文字のスローガンとして語りつつも、都知事として脱原発のために何がやれるかは具体的に言及していません。また、福島の原発被災者への支援も原発輸出の問題も「収束」作業員の待遇改善にも言及していません。


 そのいっぽう、細川候補の公約には大企業優遇の「国家戦略特区」の導入など、大きな問題が含まれます。これは小泉元首相が推進した「新自由主義」路線をさらに推し進め、貧困問題を深刻化させるものです。貧困問題は、原発を地方に押し付け、あるいは貧困者を被ばく労働に追いやるメカニズムを作り出しています。


 細川候補が都知事に就任しても、脱原発においては具体的な政策は進まず、いっぽうで国家戦略特区の導入などは着実に進む、私たちはそういう未来が訪れることを強く憂慮します。


 また、小泉元首相は首相時代に(「経費削減」を理由とした)東電福島第一原発の安全装置の撤去に応じており、福島原発事故に対する責任を持っているはずですが、彼から被害者補償の具体的な提言はされていません。


 さらに、小泉元首相の地元横須賀には、原発並みの出力を持つ米軍原子力空母が寄港してきますが、小泉元首相はこの問題をどう考えているのでしょうか。原発は許せないが原潜はOKなのでしょうか。


 そして、小泉元首相は「郵政民営化」のシングルイシューで支持を集め首相に就きましたが、イラク戦争を積極的に支持・加担しました。イラク戦争では大量の劣化ウラン弾が使用され、イラクの大地に深刻な核汚染をもたらしました。同時に、沖縄に基地負担を強要し、沖縄の人々に苦しみを与えました。

 

 また、教育現場への「日の丸・君が代」の強制について、細川候補の政策にはこれへの言及はありません。小泉元首相は首相在職中に毎年、靖国神社に参拝を行っていました。


 小泉元首相にこのような問題への反省はみられませんが、「生命を守る」という目的であるはずの反原発運動の未来を、そんな政治家に安直に委ねていいのでしょうか。そもそも小泉元首相がなぜ政治の世界に復帰してきたのか、その動機もクールに分析する必要があります。

 

  「脱原発都知事を実現する会」の深刻な問題は、こういう細川候補(そしてその背後にいる)小泉元首相のトータルな政治路線に対して一切「釘を刺す」ことをしていない点です。


 それどころか、同会が「脱原発候補の一本化」に失敗して「細川支持」を打ち出した時点では、細川候補は公約を発表すらしていませんでした。これでは「白紙委任」です。


 一本化や細川支持の動機が「安倍政権の暴走をストップ」であっても、このような白紙委任的な振る舞いはあまりに軽挙軽率であり、「大衆煽動に巧みな政治家」へ社会運動を「売り渡す」結果になるのではないか、私たちは憂慮します。

 

 反原発運動の目的が「生命を守る」という目的であるならば、「細川/小泉」のような「新自由主義」を信奉したり侵略戦争に加担する政治家に、安直に託すわけにはいかない、私たちはそのように考えます。もっと、私たち無名の民衆の力を信じるべきです。


 反原発運動の未来は、全社会的な未来と深く結びついているのですから。

 

 私たちは、差別と貧困・格差・軍事を意識しつなぎ合わせる「生命を守る民衆運動」としての反原発運動の発展をすべての人々に呼びかけ、ともに作りだすことを望みます。

 

2月6日

東電前アクション!
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(ここまで)
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P1010844

















10月15日、国会開会の日に”STOP!安倍政権「私たちの"NO!"」首相官邸前アクション”を東電前アクション!も賛同する実行委員会が行いました。

「衆参ねじれ現象」が解消して「自公安定多数」が占める最初の国会に、原発の問題や「解雇特区」、秘密保全法、TPP、沖縄基地問題、オリンピック開催などなど、安倍政権が強行しようとする諸立法や悪政にNO!を突きつけようと企画されたアクションです。

当日は、台風26号が関東に到来する直前の大雨という悪コンディションのなか、60人が参加しました。

最初に、主催から「安倍首相へのメッセージ」を読み上げました。
“東京オリンピックで、偽りの「オールジャパン」を醸し出すことで、貴方は私たちに、日の丸の小旗を振って微笑むように半ば強制しつつ、いっぽうで共謀罪、秘密保全法、盗聴法等々を通じて「国は間違っている」という声をひねりつぶそうとしている。「福島は安全である」という大ウソをつき世界を愚弄して、いっぽうで被害者への償いをネグレクトし、増え続ける被ばく労働者は見てみぬふりをして、得意満面で踊り続けている。私たちは、貴方が踏みにじった後の地面で、私たちが生きる場所、行き続ける場所を作り直す”

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次に申し入れ行動。東電前アクション!から「政府は原発事故と汚染水漏れを世界に謝罪しろ」、「”収束”作業員の待遇改善を政府の責任で行なえ」、「東電だけでなくすべての電気供給事業を非営利事業化しろ」、「再稼働も原発輸出も許さない」などの項目の要請文(下記に全文)を首相・内閣府に手渡しました。

スピーチは、フリーター労組さんから「解雇特区」の問題、火炎瓶テツさんからTPPについて、ヘイトスピーチに反対する会さんから国家主義ナショナリズムに反対する意義について、他にも多くのグループから反戦、反基地、反原発、治安強化反対、教育現場での日の丸・君が代押しつけ反対などのテーマでスピーチが続きました。

強い雨の中で元気に行動をやりきり、次につながるものになったと思います。11月12月にも行動を行うことを確認して、この日の行動を終えました。

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10.15官邸前行動での東電前アクション!の首相宛て要請文‏


内閣総理大臣 安倍晋三 殿
                                2013年10月15日
                要請文
                          東電前アクション!
                          連絡先
antitepco1@yahoo.co.jp


 今年7月末に政府・東京電力が福島第一原発の「汚染水」漏れの深刻な事態の進行を認め、その根本的な対策が求められているさなかの9月7日のオリンピック誘致のためのプレゼンテーションで安倍首相は「汚染水は福島第一原発の港湾内で完全にブロックされている」と語り、オリンピック誘致を成功させました。


 しかし、「ブロック発言」は東電との見解との食い違いが表面化し、その後も毎日のように新たな大量の「汚染水」漏れや深刻なトラブルの発生について報道されています。


 このような状況において、私たちは日本国政府および安倍首相に、以下のことを要請するものです。

一、 「汚染水」の問題に大きく表れているように、2011年3月11日に発生した福島第一原発事故は、いまもって甚大な放射能漏れを起こし、世界の人々に多大な憂慮と不安を与えている。そもそも、政府は事故発生以来、「国民」には謝罪しても、世界の人々に対しては一度も謝罪していないという異常な対応を続けていることは許されない。日本政府はただちに原発事故について、世界の人々に謝罪して、求められる賠償には誠実に応じること。


一、 韓国の日本の水産物禁輸措置について、日本政府が「非科学的な過剰反応」とするような加害者の開き直り的態度は許されるものではない。日本政府は、韓国政府が求めている「日韓共同の海洋調査」の提案に応じること。


一、 大量の高濃度の「汚染水」は、福島第一原発事故発生の直後から2年7ヶ月過ぎた今まで流出を続け、少なく見積もっても今後数年以上は流出することは確実である。日本政府は安倍首相の「汚染水は完全にブロック」発言を公式に撤回・謝罪して、今後数年の「汚染予測地図」をただちに作成して公表すること。


一、 安倍首相の「汚染水ブロック」発言は、世界を意図的に欺いた虚偽発言であり、絶対に許されない。私たちは、安倍首相の引責辞任を求めるとともに、虚偽発言で誘致した2020年の東京オリンピックの開催を返上することを求める。また、オリンピック開催は、東日本大震災の被災地に送られるべき、資金・資材・人材を東京に集中させることになる点からも許されるものではないと考える。


一、 福島第一原発の「収束」作業の現場が、実態的にほぼ国有化された現在、作業に従事する労働者の待遇が切り下げられたまま放置されることは許されない。また、「収束」作業員の待遇の劣悪化こそが、現場の状況をさらに悪化させていると言わざるを得ない。


 したがって、政府は、すべての「収束」作業員および除染作業員を直接雇用して「準地方公務員」並の待遇にすること。多重下請構造の一掃にただちに着手すること。労働基準監督を強化して除染労働者に一律一人一日一万円の「危険手当」が支払われていないような実態の改善に乗り出すこと。労働者の被ばく管理・健康調査を過去にさかのぼって、政府の責任で行うこと。


一、 自民党の一部議員が主張している「東電の分社化」は、福島第一原発事故の事後責任から東電を切り離して、柏崎刈羽原発の再稼働と操業に東電本体を集中させようとする無責任極まるものだと言わざるを得ない。


 日本政府は、東電を完全に破綻処理し、3兆円超と言われる内部留保を「収束」と原発事故被害者の賠償のために吐き出させること。また、東電をはじめ、全電力会社・電気供給事業の水道事業並の「非営利事業化」に着手すること。

一、 「汚染水」が海洋に流出を続け、放射性物質が拡散し続けている状況で、世界の人々に迷惑をかけながら原発の再稼働および原発技術・部品の輸出は道義的倫理的に絶対に許されるものではない。


 日本政府は、原発再稼働を断念して、全原発の廃止をただちに宣言すること。それに伴って原子力規制委員会を「廃炉管理委員会」に改組・再編すること。原発輸出政策を直ちに中止して、すでに輸出した技術・部品を回収すること。


私たちは、以上の要請の速やかな実行を求めるものです。

以上。

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【東電前アクション!声明】

「汚染水問題」について②
「汚染水をタンカーに積んで柏崎に移送しろ」論を批判する


                                    2013年9月5日

 東京電力福島第一原発事故における「汚染水」問題について、日々新たな大量の漏水や超高線量の箇所が発見されるなどの報が伝えられている。この状況において、「なんとかならないか」と願い、市民運動が「政府は早く対策を取れ」と主張すること自体は心情としてわからなくはない。

 しかし、安易に「収束」の対策や方法を市民運動が政府に提示することは、有効でない方法に時間や資金、人員という貴重なコストを無駄に垂れ流すことにしかならないということは、私たち東電前アクション!の8月31日付声明で述べたとおりだ。

 なかでも、小出裕章京都大学原子炉実験所助教が3.11原発事故直後から提唱している「汚染水を大型タンカーに積んで、処理施設のある柏崎刈羽原発に移送するべき」という主張が、この破局的な「汚染水問題」が露呈している状況下において反原発運動-市民運動内で一定の力を持って浸透している。

 私たちは、この「汚染水を大型タンカーに積んで、処理施設のある柏崎刈羽原発に移送するべき」という主張が、「収束」作業員と原発立地地域を切り捨てた典型的な「収束」要求の主張として、批判されるべきものだと考える。

◆「タンカーで移送」論は「収束」作業員-労働者の切り捨てだ

 報道や東電の発表においても、福島第一原発の敷地内で超高濃度と言える高線量の漏水が日々伝えられている。東電は31日には、4カ所のタンクや配管で最大線量毎時1800ミリシーベルトの放射線量が計測されたことを発表した。これは4時間で死亡するという高い数値である。

 このような放射性物質そのものと言えるような「汚染水」を移送し、タンカーで管理するという作業を誰にやれと言えるのだろうか。自らが作業に行かない・しないことを前提に「このような対策がある」と提示すること自体が、「収束」作業員-労働者の存在を切り捨てても自分の生命だけは守りたい、という思考の表れなのではないだろうか。

 小出氏は「シニア原発決死隊」に志願しているというが、このプロジェクトが頓挫している以上、他人に被ばくを押し付けるということに変わりはない。ましてや、そのような覚悟さえ持たない者が小出氏の尻馬に乗って労働者に犠牲を押し付ける主張は、社会運動のあるべき倫理・道徳にまったく反するものだと指摘する。

◆「タンカーで移送」論は原発立地地域-柏崎・刈羽住民の切り捨てだ

 小出氏は「柏崎刈羽原発に汚染水の処理施設があるから持って行けばいい」と主張する。しかし、通常の原発排水ではない福島第一原発の泥や鉄片、異物が大量に混じっているであろう「汚染水」を想定した「処理施設」など存在しない。福島第一原発の「浄化システム」同様すぐにダウンする可能性の方が高いだろう。

 そうなった場合、タンカーを次はどこに持っていけばいいと言うのだろうか。福島に戻すのだろうか。金属を腐食させやすい放射性物質を積んだタンカーを新潟にずっと留め置けと言うのだろうか。そのタンカーから「汚染水」が漏れたら誰が責任を取るのだろうか。

 また、柏崎刈羽原発の「処理施設」が一定有効に稼働すると仮定したとしても、「ろ過システム」には当然フィルターというものがあり、フィルターに超高濃度の放射性物質が付着する。その超高濃度の放射性廃棄物となったフィルターをどこで処分すればいいのか。新潟に置いておくのか、福島に返すのか。下北に持って行けとでも言うのだろうか。ここにも新たな難問が発生するのだ。

 そもそも大前提として、福島第一原発で発生したような超高濃度「汚染水」を柏崎・刈羽に持って行くならば、当該地域住民の同意と合意が必要な重大な事柄である。地域住民の意向を聞くこともなく、もしくは存在を無視して「柏崎・刈羽に移送しろ」、などと主張すること自体、市民運動-社会運動の深刻な堕落の表現だと言わざるを得ない。

◆まず反原発運動-社会運動こそ「収束不能」の現実を受け入れるしかない

 私たちは、「柏崎刈羽の再稼働反対」を言う口で「汚染水を柏崎・刈羽に移送しろ」などと言う矛盾は耐え難いものだと考える。そして、反原発運動-社会運動内部にさえ、原発立地地域に被ばくも汚染も押し付けて自らを守ろうとする思考が蔓延している現実そのものが耐え難いものだ。そのような姿勢で、どうして柏崎・刈羽住民そして全国の原発立地地域の人々と連帯できるというのだろうか。

 小出氏はかねてから持論として「原発は差別の問題だから反対する」と言っているが、「タンカーで移送」論は、それを行う労働者の問題、原発立地地域の問題をスポイルしている点で、その持論にまったく反している。私たちは「タンカーで移送」論に反対する。それはまさしく「原発は差別の問題」だと考えるからであり、少数者や地方に犠牲を押し付ける社会のあり方を終わらせることなくして、原発をなくすことはできないと考えるからだ。

 「汚染水をタンカーに積んで柏崎に移送しろ」などという愚劣な主張をするならば、もっとよい提案がある。

 「政府は”収束”作業員を公募しろ。私たちは喜んで応募する。そして東京湾に処理施設を建設して汚染水を処理しろ」と。

 もちろん、これは私たちの要求ではない。遠い他人や地域に被ばくや汚染を押し付けるようなことを主張するならば、福島・新潟の原発の電気を使ってきた東京電力管内の都市部で被ばくも汚染も引き受けるというのが筋ではないか、と言いたいのだ。そして、柏崎・刈羽という地域は福島第一原発事故となんの関係もないし、東電の電気を使ってもいない。

 「タンカーで移送」論は、福島第一原発事故が破局的な状況にあるなかで「なんとかしなければならない」という焦りが言わせるものだということはわからなくはない。しかし、政府には「"収束宣言”を撤回しろ」と迫りながら、反原発運動-社会運動の側が実は「収束不能」という現実を受け入れられない表現が、「政府は収束させろ」あるいは「汚染水を海に流すな」などという主張に表れている。

 「タンカーで移送」論のように安易な「収束」要求は、反原発運動-社会運動を「日本のために」などと称して被ばくする労働者を切り捨て、原発立地地域を切り捨てる「救国運動」へと堕落させる結果にしかならない。もちろん、「タンカーで移送」論は現実には技術的にも社会的にも実現は元々相当に困難なものだ。しかし、私たちはこの主張に現れている労働者切り捨て・地方切り捨ての思考が反原発運動-社会運動内部にさえ蔓延することを危惧するものだ。

 私たちは、再度主張する。福島第一原発はもはや「収束しない」という現実を受け入れ、この現実を見据えた上での要求を政府-東電に突きつけていくべき段階であると。その要求は、

・あらためて政府による世界に対する謝罪

・政府による「収束」作業員の身分保証

・汚染予測地図の作成

・新たな避難計画の作成。避難者の生活補償

・「収束」作業と原発事故被害者賠償のための東電の財産の最終的処分

・「原発事故緊急対応省」(ウクライナ型「緊急事態省」)の設置による被害者と避難者の社会的ケアの保証

さしあたって、このようなものであるべきだと考える。

 私たち東電前アクション!は、事故発生直後の2011年3月18日から東電本店前での行動を繰り返してきた。しかし、私たちは一度としてグループとして「東電は早く事故を収束させろ」とか「このような方法で作業しろ」とか「"収束"現場での手抜き工事を許さない」などと主張したことはない。それは何より、現場の労働者たちの犠牲を前提にするものになることだと考えるからである。

 私たちは、今後も「収束」要求運動をするつもりはない。私たちは「大の虫を生かすために、小の虫を殺す」という考え方の一切を否定する。そして、社会運動は自らの主張に対して一切の結果責任を負わなければならないのだ。

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◆関連










【東電前アクション!声明】

「汚染水問題」について
もはや収束不能の福島第一原発事故-政府・東電のなすべきこと


                                  2013年8月31日

 東京電力の福島第一原発事故における汚染水の海洋流出問題は、2011年3月11日に発生した原発事故の破局的事態をあらためて露呈させている。「レベル7」の福島第一原発事故は、その「収束」の過程において新たに「レベル3」(重大な異常事象)と原子力規制委員会によって評価されるという新しい段階に入った。

汚染水の海洋流出問題は、言うまでもなくいまに始まったことではない。東電自身の発表によっても、2011年5月から最大10兆ベクレルのストロンチウム90、20兆ベクレルのセシウム137などで汚染された水が約300トン海に流れ出たと推計している。そして、現在ストロンチウム90の核種だけでも1リットル8000万ベクレルの超高濃度汚染水が一日400トン発生し、海に流出を続けている。

東電による発表の遅れ、あるいは流出を防ぐ遮断壁建設をしなかったなどの東電への批判はあるとしても、私たちは原点に立ち返って想起しなければならない。そもそも、核燃料がメルトダウン、メルトスルー、そしておそらくメルトアウト(溶けた燃料が施設外に飛び出した状態)を起こした原発事故の「収束」など、元々不可能なのだということを。

「福島第一原発の収束作業とは何か?」…それは、再爆発・再臨界を防ぐために溶けた燃料にひたすら水をかける作業であり、主に3、4号機に残されている大量の使用済・前核燃料を回収すること以上のものにはならない。溶けて超高温の崩壊熱と人を即死させる放射能を発しながら地中に沈降する核燃料を回収する技術など存在しないし、今後も開発を見込むことはできない。

当然、核燃料に水をかければ、その分だけ汚染水は発生する。その汚染水をすべて回収することなど出来るはずもないし、保管する期間や場所にも自ずと限界は発生する。福島第一原発の上空からの写真を見れば、すでに敷地内はタンクで溢れている。それ自体超難問である新たな保管場所や保管方法を開発したとしても、今後十年から二十年、それ以上に発生し続けるであろう超高濃度汚染水をすべて回収して無害化することなど、到底不可能だろう。

政府は、福島第一原発の原子炉周囲の敷地を人工的に「凍土」にして地下水の流入を防ぐことで、汚染水の発生を抑制する案を語っている。しかし、冷却作業の過程ですでに周囲が沼のようになり地盤沈下をも起こして液状化している場所を「人口凍土」にして十年・二十年維持することなど、検証するまでもなく不可能だろう。数ヶ月を待たずして破綻することは、火を見るまでもなくあきらかである。このような実効性のないプロジェクトに時間と資金をかけること自体意味がなく、もはや許されるものではない。

反原発運動-市民運動の内部からも、「政府が収束作業に介入して汚染水の海洋流出を止めろ」という主張が聞かれる。しかし、たとえ相手が政府であろうが東電であろうが、技術的に不可能なことを求めるのは、時間と資金・人員という貴重なコストを無駄に払うことにしかならない。そして、「収束」作業員の問題についてスポイルしながら、「政府は早く収束させろ」あるいは「海洋流出を止めろ」などと主張することは、労働者を死地に赴かせることを前提に自分の身を守ろうとするものになるのは必然であり、社会運動のあるべき道徳にまったく反するものとして強く反対せざるを得ない。

この「汚染水問題」は福島第一原発事故が収束不能であることをあらためて示したに過ぎない。今後も様々な問題が露呈し、私たちに突きつけられることになるだろう。そして、福島第一原発の1~3号機の放射性物質のほとんどは、いずれ大気・地下水・海洋を通じて外に漏れ出すと考えるほかない。

私たちは、この福島第一原発事故の破局的事態の現実を見据え、人命を守る上での最低限の施策と、この過酷な原発事故を起こした責任主体である電力会社と政府、そして加害者の側にいると自覚すべき「日本国民」の最低限の倫理と道徳に基づいた対応が求められているものと考える。以下は、そのための提言と要求である。

■「収束」作業における政府介入について

原発推進が国策であった以上、事故の責任は東電のみならず、日本政府にあるのは当然である。その意味でこれまで「収束」作業を東電に任せきりにしてきたこと自体が問題であり、今回の「汚染水問題」の露呈によって、原子力規制委員会が現場に介入し、公的資金を注入することに反対するものではない。

しかし、東電が依然として日本企業第3位の5兆円もの内部留保を溜め込んでいる企業であることを忘れるわけにはいかない。そして、役員報酬を復活させ、いまだ多くの保養施設を保有していることも。それらの企業財産と歴代役員の財産の一切を処分して「収束」作業や被害者賠償に充てた上で、公的資金が注入されるべきである。

■「収束」作業員について

原発事故処理の「最前線」に立たされているのは、言うまでもなく現場の「収束」作業員たちである。政府-規制委が「収束」作業に介入した以上、これまでの何重もの下請け構造、労働条件の劣悪化、賃金切り下げ、ずさんな健康管理のあり方などの使い捨て状態が続くことは許されない。政府-規制委はなによりもまず、作業員たちの労働環境・条件の改善、下請け構造の一掃、過去にさかのぼっての健康管理の徹底を実施しなければならない。

■市民の生命・健康を守るために-「緊急事態省」の設置を

政府が現場に介入したからには、これまで東電が行ってきたような情報隠しは許されない。政府は以下に挙げることを速やかに実行しなければならない。

・新たな放射能漏れなどの事態の迅速な公表。

・放射能が漏れた量・今後漏れるであろう量に基づく今後十年の最悪の事態まで想定した「汚染予測地図」の作成。

・新たな「汚染予測地図」に基づいた避難計画の作成。また、非科学的な「被ばくしきい値」などの議論を一切やめて、年間被ばく量1ミリシーベルト以上になるであろう地域の人々の避難の権利の保証と生活補償。

・原発事故が「収束」しない以上、「除染による帰還あるいは地域再建による復興」などの幻想をもはや振りまくべきではない。政府がなすべきことは、前政権の「収束宣言」を安倍内閣として明確に撤回した上で、チェルノブイリ原発事故後にウクライナ政府が創設したような「緊急事態省」を新たに設けることであり、この「緊急事態省」が避難計画・被害者賠償・被害者の健康管理と生活補償を実施しなければならない。

■日本政府はまず世界に謝罪して国際的な責任を果たせ

すでに世界では、今回あかるみに出た「汚染水問題」によって、あらためて福島第一原発事故が「解決不能」と伝えられている(CNN報道など)。日本政府はあらためて、全世界に深く謝罪し、収束不能な現実を率直に告白した上でこのように付け加えなければならない。「原発を持ち、動かし、事故を起こすということは、このように100年に渡る制御不能で破局的な事態になるということです」と。

そして、このような過酷事故を起こした責任をとって、日本国内のすべての原発を即座に閉鎖し、ましてや原発の輸出政策など中止しなければならない。

また、このような放射能汚染を引き起こし世界に迷惑をかけておきながら、オリンピックを東京に誘致して世界中の人々を呼び込もうなどという恥知らずな愚行も絶対に許されない。日本政府はただちにオリンピック誘致を撤回しなければならない。

その上で、日本政府は原発事故の対応について、国際社会に必要な支援・援助を求めるものでなければならない。

■国連-IAEAおよびアメリカ政府-GE社は責任を果たせ

今回、日本政府-規制委員会が実質的に「収束」作業を「政府管理」下に置いたが、国連-IAEA(国際原子力機関)およびアメリカ政府も、福島第一原発の「収束」作業に介入するべきだと考える。

IAEAには、歴史的に世界に原発を推進し、管理してきた責任があるはずである。そして、アメリカ政府は、日本に原子力協定の締結を迫り、ジェネラル・エレクトリック社(GE社)の沸騰水型原子炉(BWR型)という粗悪原発を売りつけた責任から免れることは許されない。

IAEAおよびアメリカ政府-GE社は、福島第一原発の「収束」作業に技術面と資金面で責任を負う義務がある。原発を推進し、あるいは原子炉を売りつけて、事故が起きても知らぬふりという悪しき前例を福島第一事故で許すわけにはいかない。これは世界に対する責任でもある。

再爆発のような激的な崩壊に至らないとしても、今後100年続くであろう一円の利益ももたらさない「収束」作業に何百兆単位の予算を費やすということは、いずれ日本の国家財政さえ圧迫することになるだろう。アメリカ政府およびGE社は「収束」作業のための資金を無償提供する道義的義務がある。

■最後に日本の市民として

世界に対して日本政府が謝罪するべき言葉は、そのままこの原発事故を引き起こした日本に生きる私たちが発すべき言葉だと考えている。

日本のような「地震列島」の地に、原発を54基も建設させ、あまりに管理能力に欠けているのが明白だった電力会社・政府に対して、原発を止めるための努力は微弱なものだったと言わざるを得ない。私たちは、日本の市民社会の一員として世界の人々にあらためて謝罪したい。そして、その償いの証として、日本国内の残りの原発の閉鎖と原発の海外輸出を絶対に阻止する決意をあきらかにしたい。

その上で世界の人々に伝えたい。

「原発を持ち、動かし、事故を起こすということは、このように100年以上に渡る制御不能で破局的な事態になるということです」と。「これが原発であり、原発事故です」と。

そのことを伝え、原発そしてあらゆる核を世界から一掃する努力のために、これからもともに歩ませてほしい。

:::::(以上)::::::::::::::::

【東電前アクション!声明】
吉田昌郎福島第一原発元所長の死に寄せて
「英雄視」による死者の政治利用がもたらすものを危惧する


■ 7月9日、吉田昌郎福島第一原発元所長が死去されたとの報にふれて、私たちは一人の人間の早すぎる死を哀しみをもって受け止めるものである。また、吉田元所長が、2011年3月11日に発生した福島第一原発事故において、生死のはざまの極限の状況で事故の拡大を原子力発電所所長という立場でなしうる最大限の努力で極力抑えようととしたであろうことについては疑いなく、私たちはその努力に敬意を表明するものである。たとえ、後に政府事故調査・検証委員会に「判断ミス」と指摘されるような対応があったとしても、その努力自体を否定することにはならないと考えている。

■ 福島原発事故直後、吉田元所長は「東電本店の意向に逆らって原子炉への海水注水を続けた人物」あるいは「東電本店の指示に対して、時には声を荒げ怒声をもって拒否することも度々ある」などと報じられてきた。しかし、私たちは、その死をもってしても忘れるわけにはいかない。吉田は東電の執行役員という役職の「幹部中の幹部」の一人であり、原子力ムラの一員として自民党に「個人献金」していた熱烈な原発推進論者であったということを。

 また、吉田は原発事故による原子炉内の「メルトダウン」を2011年5月12日まで隠蔽し続けた現場における最高責任者であるということも指摘しなければならない。何より、吉田は事故発生前に、「安全対策」について東電本店に対してどれだけ「声を荒げ」、「怒声をもって」その実行を求めたというのだろう。吉田は本店に「安全対策」を求めるどころか、原子力設備管理部長だった2008年に「最大15.7メートルの津波の可能性」を認識しながら、「仮定の話に過ぎない」として津波対策を怠った張本人である。自ら推進した原発の施設の所長におさまり、事故が起きた際には最先頭で指揮を執るなどそれ自体は至極当然のことでしかない。

■ 私たちは、死者に鞭を打つために指摘しているのではない。そうではなく、死者たる吉田を過剰に賛美し、「日本を救った」(民主党:海江田万里代表)などと「英雄視」することこそ、原発事故が発生した原因究明と責任追及を妨げるものであるし、もはや語ることのできない死者を「政治利用」することによって侮辱すらするものだと指摘したいのだ。そして「日本を救った吉田所長」などという軍国美談じみた自己犠牲の礼賛は、「収束」作業の現場における「特攻隊」=生きて還れぬ作業の強制につながりかねないものであるし、日本社会全体に「国家奉仕のイデオロギー」を蔓延させることになりかねないことを私たちは危惧する。

 吉田を「日本を救った」と持ち上げる海江田は、経済産業相として福島原発事故発生のわずか3ヶ月後には玄海原発の再稼働を強硬に主張していた人物であることを想起しないわけにはいかない。このような人物にとって、福島第一原発周辺の「警戒区域」および重度放射能汚染された宮城南部から福島、そして茨城北部はもはや「日本」の一部とは考えていないことが、この「日本を救った」というコメントから透けて見えるというものではないか。原発再稼働を主張する者たちはすべて、このような「福島」を切り捨てる思考の上にその主張が成り立っていると言わざるを得ない。

 そして、吉田の原発事故の「現場責任」をその死をもって免責するような賛美と「英雄視」は、戦死者の存在をもって侵略戦争を賛美する論法と瓜二つであることも指摘しなければならない。戦争指導者として処刑されたA級戦犯すらも「英霊」として賛美し、その他の「戦争推進勢力」を戦後政界・財界において延命させ、「原発推進勢力」として姿を変えた彼らが原発を55基も建設した結果が福島原発事故だ。そして、戦争の責任を誰も自ら負わなかったように、原発事故の責任をいまだ誰もとっていない状況こそ「侵略戦争と原発」が通底している証左ではないか!

■ 私たちは、死者を賛美し「英雄視」し、原発事故の責任を免責するあらゆるグロテスクな言説に強く反対する。そして、「少なくとも789人」と言われる原発関連死(東京新聞調べ2013年3月11日段階)を強制された人々よりも、原発を推進し、その最大の「現場責任」を負うべき人物の死が美談とともに語られることを原発事故の原因と責任を覆い隠すものとして警戒するものである。

 時あたかも、原子力規制委員会の穴だらけの「安全基準」が策定されて、4電力5原発10基が再稼働を申請し、東電が恥知らずにも柏崎刈羽原発の再稼働方針を打ち出し、また参議院選挙の選挙期間のさなかに吉田元所長の死が伝えられることになった。また、同じこの日に福島第一原発の地下水のセシウム濃度がこの三日間で90倍の1リットル最大1万8千ベクレル検出されたことが伝えられている。

 私たちは吉田の死に際して、「少なくとも789人」と言われる原発事故関連死を強制された人々、甲状腺異常に苦しむ子どもたちに思いを馳せながら、けたたましく叫び続けなければならない。

 「福島原発事故は終わっていない」

 「原発推進政党・候補を打ち負かして、原発再稼働を阻止しよう」

 「福島原発事故の原因と責任の徹底究明を」

 「東電旧経営陣・勝俣前会長・清水前社長を逮捕しろ」

...と。誰の死もこの叫びを覆い隠すことはできない!


(7月13日)

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